こんにちは、サイト管理者のまつみんです。
今回のGeekTech特集はサーバーやパソコンに搭載されているディスクです。
ディスクの役割
サーバーやパソコンに搭載されるディスクは、主に3つの役割を担っています。
OS (Operating System)を格納している
ユーザー固有のデータを格納(Read・Write)している
メモリーの一時的な記憶領域として利用されている
このようにディスクは非常に重要な役割を担っており、種類もいろいろあります。単純に500GBのディスクサイズのパソコンですと言っても、それらは異なる性能や特徴の可能性があります。それではディスクの種類について詳しく見ていきましょう。
① HDD (Hard Disk Drive) 長い歴史と実績の記憶デバイス
HDDの歴史は長く、とても広く普及している記憶デバイスです。以下の写真のようにプラッタと呼ばれる円形のディスクが回転し、そこに磁気ヘッド(レコード針のような機械)が10nmという非常に近い距離からデータのRead・Writeの処理を行うことでデータが記録されます。
メリット
低コスト
成熟した技術のため安定している
大容量のディスクが選択できる
デメリット
磁気ヘッドは振動に弱い
振動・ノイズなどが発生しやすい
消費電力が高く高熱になりやすい
回転数
5,400 rpm / 7200 rpm (SATA)
10,000 rpm / 15,000 rpm (SAS)
接続方式
SAS
SATA
回転数については、一般的に数字が大きい方が高速です。接続方式については、また別のブログで解説をしようと思いますが、一般的にはパソコン向けはSATA、サーバーは用途に合わせてSASおよびSATAのどちらかを選択します。
② SSD (Solid State Drive) 高性能・新しい規格の記憶デバイス
SSDはメモリーベースの新しいデバイス規格です。近年のスマートデバイスの登場により一気に普及した記憶デバイスです。弊社のクラウドサービスもすべてこのSSDを採用しておりますが、圧倒的な処理能力、耐衝撃性能とコンパクトさがセールスポイントです。以下の写真のようにメモリーのような電子回路を用いてデータのRead・Writeを行います。
メリット
処理が高速
振動に強い
低電力・省スペース
デメリット
コスト高
接続方式
SAS (主にサーバー向け)
SATA (主にパソコン向け)
PCIe (パソコン・サーバー向け)
HDD or SSD 選び方のポイント
パソコンであれば、予算が許す限りSSDをまず優先して検討しましょう。理由としては処理スピードはもとより、静粛性、振動に強い、低電力、省スペース設計だからです。一方でHDD搭載のパソコンは低価格で大容量という魅力があります。サーバーの場合はディスクと接続方式の関係で選択肢が多いのですが、用途で選びます。本番環境のサーバーの場合、PCIeまたはSAS接続のSSDをお勧めします。検証環境およびバックアップ用途であれば、SSD(SATA), HDD(SAS/SATA)を中心に検討しましょう。
まとめ
歴史の長いディスク市場ですが、最近のメモリーベースのSSDの登場により、半導体・メモリーメーカーが参入、結果として信頼性やコストも日進月歩で進化しています。数年前まで課題だった容量の問題(以前はSSDは容量が少なかった)も、最近はHDDに負けず劣らずの製品も登場しています。しかしながら、HDDも進化しており大容量・低コストの利点を売りに、これからもいろいろな環境で利用され続けるでしょう。
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